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インド25年度GDP予想、野村が6.7%に下方修正 10月利下げ予想

2024年09月02日(月)19時37分

 9月2日、野村は2025年度のインドの国内総生産(GDP)予想を前年比6.9%増から6.7%増に下方修正した。写真は昨年5月、同国アーメダバードの建設現場で撮影(2024年 ロイター/Amit Dave)

[ベンガルール/ムンバイ 2日 ロイター] - 野村は、インフレや成長の鈍化を理由にインド準備銀行(中央銀行)が10月に利下げを開始すると予想した。

10月から2025年半ばまでの間に100ベーシスポイント(bp)の利下げを予想。従来予想の75bpから幅を拡大させた。

「インドの金融政策サイクルの転換は間近で、程度は浅いものではないとみられる」と述べ「当初は、名目金利をインフレ率に合わせる形の金利調整で、25年は成長鈍化を受けた利下げになる」と予想した。

先月30日発表の4─6月のGDPは前年同期比6.7%増と、ロイターがまとめた市場予想の6.9%増を下回り、前四半期の7.8%増から鈍化した。総選挙期間中に政府支出が抑制されたことが響いた。

野村は25年度のGDP予想を前年比6.9%増から6.7%増に下方修正した。

野村のアナリストは先月30日付のリポートで「全体として第2・四半期のGDP統計は予想を下回ったが、利益の伸び悩みといった相対的に長期的な要因の影響に対する、選挙など一過性の要因の影響は依然不透明だ」と指摘。

エコノミストはインフレの緩和と政府支出の回復が今後数カ月の成長を下支えすると予想しており、インド経済の減速は一時とみられているが、野村は「たとえ政府支出が回復しても、成長が低迷する中、企業利益の伸び悩みと信用の伸び鈍化が続く可能性が高い」との見方を示した。

ゴールドマン・サックスとJPモルガンは25年度のインドのGDP予測を6.5%に据え置いた。

インド中銀は先月、政策金利を9会合連続で据え置いた。ダス中銀総裁は食品インフレの「頑固な」高止まりを指摘し、政策スタンスは「緩和の解除」で維持した。

野村は「高頻度データによると、野菜、穀物、豆類の価格は8月にすでに連続して下落している。8月以降も下落を予想する」とした。

総合インフレ率は8月に前年比3%に低下し、7─9月の平均は3.6%と、中銀目標の4%を下回ると予想した。

ロイター
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