ニュース速報
ワールド

サウジ国営支援機関、イスラエルがガザ食料供給阻害と批判

2024年07月05日(金)14時50分

 7月4日、サウジアラビア国営のキング・サルマン人道支援救助センター(KSリリーフ)トップを務めるアブドラ・アル・ラビーア氏はパレスチナ自治区ガザ最南部ラファなどへの通路をイスラエルが封鎖しているため、食料を届ける取り組みが阻害されていると強く批判した。5月撮影(2024年 ロイター/Mussa Qawasma)

Suleiman Al-Khalidi

[アマン 4日 ロイター] - サウジアラビア国営のキング・サルマン人道支援救助センター(KSリリーフ)トップを務めるアブドラ・アル・ラビーア氏は4日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファなどへの通路をイスラエルが封鎖しているため、食料を届ける取り組みが阻害されていると強く批判した。

ラビーア氏は「ラファや他の回廊が閉ざされているので、数百台のトラックが待機している。ガザ市民に物資を供給する上で大きな制約に直面している」と説明。さらに「回廊封鎖のせいで食料が消費期限を迎えてしまうことを心配している。われわれはこれらの食料の点検に追われ、多大な負担になっている」と付け加えた。

国連職員の話では、ガザ市民向けの食料と医薬品はエジプトに滞留し、現在は断続的にヨルダンとヨルダン川西岸からケレム・シャローム検問所を通って搬入される状況。待機中のトラックは最大2500台に上り、エジプトの各倉庫は物資でほぼ満杯になっているという。

こうした事態を受け、ラビーア氏も国連機関や非政府組織などに同調する形で、イスラエルは即座にガザへの通路を開放し、食料支援を戦争手段にするのをやめるべきだとの見方を示した。

ラビーア氏は「子どもや女性、高齢者の命を救うため、全ての回廊は完全に開放されなければならない」と強調した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

国民の政治不信「真摯に受け止める」、都議補選結果で

ビジネス

午前の日経平均は小幅反発、米利下げ期待と短期過熱感

ワールド

ポーランド、インフレ再加速へ 25年第1四半期にピ

ビジネス

ユーロと仏国債先物が下落、下院選受け議会空転に懸念
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVの実力
特集:中国EVの実力
2024年7月 9日号(7/ 2発売)

欧米の包囲網と販売減速に直面した「進撃の中華EV」のリアルな現在地

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 2
    ルイ王子の「お行儀の悪さ」の原因は「砂糖」だった...アン王女の娘婿が語る
  • 3
    ドネツク州でロシア戦闘車列への大規模攻撃...対戦車砲とドローンの「精密爆撃」で次々に「撃破」する瞬間
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 5
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド…
  • 6
    ウクライナ「水上ドローン」が、ロシア黒海艦隊の「…
  • 7
    世界ツアーで「マドンナ」が披露したダンスに、「手…
  • 8
    「こうした映像は史上初」 火炎放射器を搭載したウク…
  • 9
    酔った勢いで彫った「顔のタトゥーは似合わない」...…
  • 10
    夜の海に燃え上がるロシア大型揚陸艦...ウクライナ無…
  • 1
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 2
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカードの「基本概念」を根本的にひっくり返す悪手だ
  • 3
    ルイ王子の「お行儀の悪さ」の原因は「砂糖」だった...アン王女の娘婿が語る
  • 4
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」…
  • 5
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 6
    黒海艦隊撃破の拠点になったズミイヌイ島(スネーク…
  • 7
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかか…
  • 8
    キャサリン妃も着用したティアラをソフィー妃も...「…
  • 9
    ドネツク州でロシア戦闘車列への大規模攻撃...対戦車…
  • 10
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 5
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 6
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 7
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 8
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 9
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカ…
  • 10
    「何様のつもり?」 ウクライナ選手の握手拒否にロシ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中