ニュース速報
ワールド

台湾巡る戦争、世界を根本的に変える 駐米豪大使が警告

2024年06月07日(金)13時28分

 オーストラリアのラッド駐米大使(写真)は6日、台湾を巡って戦争が起これば第2次世界大戦に匹敵する影響をもたらし、世界は「根本的に異なる場所」になると警告した。スイスのダボスで1月撮影(2024年 ロイター/Denis Balibouse)

Kirsty Needham

[6日 ロイター] - オーストラリアのラッド駐米大使は6日、台湾を巡って戦争が起これば第2次世界大戦に匹敵する影響をもたらし、世界は「根本的に異なる場所」になると警告した。

今月で71歳になる中国の習近平国家主席が台湾との「最終的な国家統一」を成し遂げたいなら、80代になる前に行動を起こす可能性が高いとの見方を示した。

ホノルルで講演し「最近の軍事演習のパターンも含め、中国の軍事的シグナルがますます明確になっていることを無視するのは愚かなことだ」と語った。中国が行動を起こすかどうかは、米国の抑止力の強さに対する中国の認識次第だと述べた。

中国が台湾併合に成功すれば米国の信頼性に影響が及び、「世界における米国の同盟関係の信頼性に重大かつ取り返しのつかない打撃を与えかねない」ことを米国は認識していると述べた。

米国、中国、台湾は、台湾の将来を巡る軍事衝突を避けることに共通の利益があると訴えた。

「このような戦争がもたらす経済的損失、国内政治への影響、予測不能な地政学的結果は、恐らく第2次世界大戦以降目にしたことのない規模になるだろう」と指摘。

米国の勝利、中国の勝利、泥沼の膠着(こうちゃく)状態などどのような結果になっても「戦争の後の世界は以前とは根本的に異なる場所になる可能性が高い」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インドGDP、7─9月5.4%に鈍化 製造業と個人

ワールド

英運輸相が辞任、過去に有罪認める スターマー首相に

ワールド

トルコGDP、第3四半期2.1%に減速 高金利が重

ビジネス

ユーロ圏消費者物価指数、11月速報値は前年比+2.
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 2
    ウクライナ前線での試験運用にも成功、戦争を変える新型ドローン・システム
  • 3
    エスカレートする核トーク、米主要都市に落ちた場合の被害規模は想像を絶する
  • 4
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖…
  • 5
    バルト海の海底ケーブルは海底に下ろした錨を引きず…
  • 6
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 7
    ペットの犬がヒョウに襲われ...監視カメラが記録した…
  • 8
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 9
    定説「赤身肉は心臓に悪い」は「誤解」、本当の悪者…
  • 10
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 4
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 5
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 6
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 9
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖…
  • 10
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中