次回のECB理事会、米関税リスクで不透明に=オランダ中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は、米国の関税によるリスクが不透明なため、次回のECB理事会は複雑なものになるとの見通しを示した。写真は1月、スイス・ダボスで撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[アムステルダム 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は、米国の関税によるリスクが不透明なため、次回のECB理事会は複雑なものになるとの見通しを示した。オランダ経済紙FDのインタビューで述べた。
トランプ米大統領が導入した関税の影響について、クノット氏は「短期的には需要ショックが優勢となり、インフレ率が低下するのは100%明らかだ」と語った。
「しかし、ECBは中長期的なインフレリスクを注視している。長期的には、インフレリスクは明らかに(上下の)二面性がある。6月の理事会は非常に複雑なものになるだろう」と述べた。
関係筋によると、ユーロ圏のインフレ率が低下を続けていることから、ECB高官は6月4日の理事会で25ベーシスポイント(bp)の追加利下げを行うことに自信を深めているという。