中国で医薬品を無関税輸入と米商工会議所、中国政府が柔軟対応か
Andrew Silver
[上海 25日 ロイター] - 在中国米国商工会議所のマイケル・ハート代表は25日、中国で操業する米製薬会社から、ここ1週間に一部医薬品を無関税で輸入できたとの報告を受けていると明らかにした。
事実なら、中国当局が対米貿易摩擦の緩和を図るため、柔軟に対応する用意があることが示された形になる。中国商務省はコメント要請に応じていない。
ハート氏は北京で開いたオンライン記者会見で、「複数の企業が一部品目を関税なしで輸入できたと報告している」と説明。その後、ロイターに対し、関税を免除されたのは製薬会社だと明らかにした上で「(製薬)部門全体ではなく、個別の医薬品に対する措置のようだ」と述べた。
中国政府のデータによると、アストラゼネカやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、メルクなどの製薬大手は、中国で販売する医薬品の製造拠点を米国内に少なくとも1カ所設けている。
がんや糖尿病などの治療に広く使用されている西側諸国の医薬品は、貿易摩擦激化の余波を受けている。