ECB幹部、6月の0.25%追加利下げでコンセンサス

4月26日、欧州中央銀行(ECB)幹部らは、ユーロ圏のインフレ率が低下を続けていることから、6月4日の次回政策理事会で25ベーシスポイント(bp)幅の追加利下げを行うことに自信を深めている。情報筋6人が明らかにした。仏エクサン・プロバンスで1月16日撮影(2025年 ロイター/Manon Cruz)
[ワシントン 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)幹部らは、ユーロ圏のインフレ率が低下を続けていることから、6月4日の次回政策理事会で25ベーシスポイント(bp)幅の追加利下げを行うことに自信を深めている。情報筋6人が明らかにした。
ワシントンで開催された国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合に集まったECB理事らは、トランプ米大統領の関税措置がもたらした不透明感により、ユーロ圏および世界の景気が減速していることを注視している。今月ユーロ圏で発表された経済指標によると、企業の成長は足踏みし、賃上げ圧力は大幅に和らぐ見通しだ。
インフレの観点から最も重要なのは、トランプ氏が欧州からの輸入品に課した20%の関税がECBのモデルほど厳しくなく、欧州連合(EU)が今のところ報復関税を控えていることだ。
このため多くのECB理事は現在、6月4日の理事会で8度目となる25bp幅の利下げを実施する確率が高まったとみている。ECBは今月も同幅の利下げを行い、政策金利を2.25%とした。
ただ、次回理事会までなお1カ月以上の時間がある上、トランプ氏の「相互関税」発表以来、米政権の経済政策が予測不可能になっているため、理事らは次回会合にオープンな姿勢で臨む予定だ。
世界情勢が不透明なこともあり、政策担当者らはロイターに対し、現時点で利下げ幅を50bpに拡大する理由は見当たらないとも語った。