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午前の日経平均は反発、米株高と円高一服で 一時3万5000円回復

2025年04月23日(水)12時03分

 4月23日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比588円20銭高の3万4808円80銭と反発した。都内の株価ボード前で15日撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Fumiya Mizuno

[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比588円20銭高の3万4808円80銭と反発した。前日の米株式市場は、米中摩擦への過度な警戒感が和らぎ上昇。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長の解任リスクが後退する一方、円高一服も好感され、日経平均は一時921円52銭高の3万5142円12銭まで上昇した。3万5000円を回復するのは取引時間中では4月3日以来となる。

トランプ米大統領によるパウエル議長解任のリスクが後退、最悪のシナリオが回避されたとの安心感が生じた。外為市場では、一時139円台まで円高が進んだドル/円相場が、142円台まで振れるなどドル安/円高の警戒感が薄れたことで「輸出関連は収益圧迫懸念が後退したことで値がさを中心に物色された」(野村証券・投資情報部ストラテジストの澤田麻希氏)という。

テクニカル面では、3月26日の戻り高値3万8220円69銭から4月7日安値3万0792円74銭まで押した幅の半値戻しが3万4506円71銭、昨年12月27日の戻り高値4万0398円23銭からの半値戻しが3万5595円48銭。そこから「3万5000円前後の水準は戻り売りが出やすい」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれる。

市場では「ドル安/円高が一服したことが日本株の反発を加速させたが、今後も円高警戒は残る。想定為替レートがどうなるかを踏まえ、ここから始まる決算発表を注視しつつ、日本株は神経質な動きになるだろう」(東海東京インテリジェンス・ラボ マーケットアナリストの池本卓麻氏)との指摘もあった。

TOPIXは1.74%高の2576.20ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0953億2000万円だった。東証33業種は全業種が値上がりとなっている。

個別では、トヨタ自動車、ソニーグループなどの大型株の上昇が目立ち、半導体関連は東京エレクトロン、アドバンテストなども高い。指数寄与度の高いファーストリテイリング、ソフトバンクグループもしっかりだが、中外製薬はさえない。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1387銘柄(84%)、値下がりは221銘柄(13%)、変わらずは27銘柄(1%)だった。

ロイター
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