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日経平均は反発、一時3万5000円回復 世界景気巡る過度な警戒和らぐ

2025年04月23日(水)16時14分

4月23日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比648円03銭高の3万4868円63銭と、反発して取引を終えた。都内で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比648円03銭高の3万4868円63銭と、反発して取引を終えた。前日のトランプ米大統領やベッセント米財務長官の発言を受けて、世界景気に対する過度な警戒感が和らぎ、東京市場では買い戻しが先行した。日経平均は朝方に節目の3万5000円台を回復する場面もあった。ただ、買いが一巡した後は上げ幅を縮小し、もみ合いが続いた。

日経平均は前営業日比567円高でスタートした後、一時921円高の3万5142円12銭まで上昇した。3万5000円を回復するのは取引時間中では4月3日以来。指数寄与度の大きいハイテク株や主力株が大幅高となり、相場を押し上げた。トランプ米大統領は22日、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を解任する意向はないと発言。外国為替市場ではドル高/円安が進行し、日本株を支えた。ベッセント財務長官が、米中とも現状が持続可能とは考えておらず、米中貿易摩擦が緩和されると確信していると発言したことも好感された。

ただ、買いが一巡すると日経平均は一進一退の展開が続き、後場の値幅は190円程度にとどまった。市場では「きょうは売りが強かった銘柄を買い戻す動きが中心で、新規の買いが入ってくるのはまだ先だとみている」(国内証券・ストラテジスト)との声も聞かれた。

目先は企業決算に投資家の関心が集まるが、「なかなか先行きを見通すのが難しい中でも、できる限りの予想を開示したり、関税の影響を回避できるような対策を打ち出したりする企業は評価されやすいのではないか」(三菱UFJアセットマネジメントのエグゼクティブファンドマネジャー・石金淳氏)との指摘があった。

TOPIXは2.06%高の2584.32ポイントで取引を終了。プライム市場指数は2.06%高の1330.02ポイントだった。東証33業種では、水産・農林以外の32業種が値上がり。輸送用機器、ゴム製品、保険などが上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の売買代金は4兆2914億4500万円だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.11%高の659.47ポイントと、小幅に反発した。

個別では、指数寄与度の大きい東京エレクトロンが2%超高、アドバンテストが3%超高、主力のトヨタ自動車が5%高だった。富士フイルムホールディングスは8%高で大幅上昇した。22日に、米国のバイオ医薬品企業のリジェネロン・ファーマスーティカルズと総額30億ドル(約4200億円)超の製造受託契約を結んだと発表し、手掛かりとなった。

ジャフコ グループは後場に急伸し、17%超高でプライム市場の値上がり率トップ。配当引き上げ方針などを公表し、好感する買いが入った。

プライム市場の騰落数は、値上がり1347銘柄(82%)に対し、値下がりが244銘柄(14%)、変わらずが44銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値 

日経平均 34868.63 648.03 34787.9 34,682

3 .28─35

,142.1

2

TOPIX 2584.32 52.2 2572.96 2,570.

32─2,5

92.65

プライム指数 1330.02 26.9 1324.1 1,322.

79─1,3

34.02

スタンダード指数 1258.71 7.74 1259.68 1,256.

39─1,2

61.53

グロース指数 842.66 1.27 851.23 840.18

─851.4

3

グロース250指 659.47 0.74 666.96 657.42

数 ─667.0

5

東証出来高(万株 145283 東証売買代金( 42914.4

) 億円) 5

ロイター
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