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午後3時のドルは143円前半、米関税にらみ不安定な動き続く

2025年04月14日(月)15時36分

 4月14日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の142円後半で取引されている。2022年撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Shinji Kitamura

[東京 14日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の142円後半で取引されている。米国の高関税政策に対する懸念が強まる中、ドルは日中値幅が上下2円を超える不安定な値動きとなった。

週明け早朝のドルは、買い先行の出足となった。米国が12日に中国などから輸入するスマートフォンやパソコン(PC)を含む一部電子機器を、相互関税の適用除外とすることを認めると発表したことで、ドルは前週末終盤の143円半ばから、144円前半へ水準を切り上げてきょうの取引が始まり、一時144.36円まで上昇した。

ところが、ラトニック米商務長官が現地時間13日、適用除外となる一部電子機器について、今後2カ月以内に半導体とともに、別の新たな関税が課されることになると発言したと伝わると、ドルは一転して下げ足を速め、午前10時過ぎに142円前半まで反落。11日海外市場でつけた半年ぶり安値に迫った。

その後さらに、トランプ米大統領が輸入半導体に対する関税率を来週中に発表するが一部企業に対して柔軟な対応をするなどと発言すると、ドルは緩やかに143円前半まで反発したが、午後3時過ぎには再び142円後半へ反落する不安定な動きが続いた。

市場では、広範かつ予想外の影響を及ぼしかねない米高関税政策の行方をにらみ、ドルや円が不安定な動きを続けているとの指摘が多く聞かれる。

同時に、そうしたトランプ政権の運営を不安視して「米国の信任が低下し、ドル安が進行している」(JPモルガン証券・市場調査本部為替調査部の斉藤郁恵氏)側面を懸念する声もあった。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 142.76/142.77 1.1384/1.1387 162.53/162.54

午前9時現在 143.69/143.70 1.1342/1.1343 162.98/163.00

NY午後5時 143.51/143.54 1.1358/1.1360 162.94/162.97

ロイター
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