午後3時のドルは145円後半、米関税不安で上下数円の変動

4月7日、 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の145円後半で取引されている。写真は米ドル紙幣。2018年2月撮影(2025年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)
Shinji Kitamura
[東京 7日 ロイター] -
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 145.74/145.75 1.1018/1.1020 160.60/160.61
午前9時現在 145.43/145.44 1.0983/1.0984 159.73/159.75
NY午後5時 146.90/146.93 1.0955/1.0957 160.92/160.98
午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の145円後半で取引されている。米関税政策発表後の動揺が尾を引き、ドルは朝安後に大きく反発したが、その後は戻り売りに押される不安定な値動きが続いた。
ドルは前週来の動揺が収束せず、この日も大きな動きとなった。週明けアジア市場の寄り付きは147円前半と、前週末最終盤とほぼ変わらずだったが、取引開始直後からじり安展開となり、日本時間午前4時過ぎには146円台を、8時過ぎには145円台を割り込んで、一時144.82円まで下落。早朝高値から2.4円の下げとなり、4日の米雇用統計後につけた半年ぶり安値144円半ばへ再び迫った。
その後は一転して買いが優勢となり、昼にかけてドルは146円後半まで反発し、早朝以降の下げをほぼ帳消しにする切り返しを見せた。実需や短期筋のドル買い戻しに加え、米10年債利回りがアジア市場で一時切り返したことが話題となったが、午後に金利上昇が一服となると、ドルも再び上値の重い展開となり、145円前半へ1.8円反落する大きな値動きが続いた。
数円単位の上下動を繰り返したドル/円の不安定ぶりは、米関税政策に対する不信感に戸惑う金融市場全般の動揺が背景となっている。この日の東京株式市場では、取引開始前から一時サーキットブレーカーが発動され、日経平均は今年最大の下げ幅を記録。台湾の主要株価指数は10%安と過去最大の下げとなり、米原油先物も4年ぶり安値を更新した。
ドル/円はリスク回避の円高圧力と、米金利低下のドル安圧力が交互に押し寄せる構図で、下げ圧力がしばらく強いとの見方が大勢。みずほ証券チーフ為替ストラテジストの⼭本雅⽂氏は、欧州連合(EU)などから報復措置が発表されたり、世界的な株安が進展すれば、ドルは続落リスクがあるとして「下値めどは昨年9月16日に付けた安値の139.58円」になると話している。