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ドイツ2月輸出、米関税見越して予想以上に増加 鉱工業生産は減少

2025年04月07日(月)16時58分

 4月7日、ドイツ連邦統計庁が7日発表した2月の輸出は予想以上に増加した。写真は2024年9月、ゲオルクスマリーンヒュッテで撮影(2025年 ロイター/Leon Kuegeler)

Maria Martinez

[7日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が7日発表した2月の輸出は予想以上に増加した。トランプ米政権による関税引き上げを見越して米国向けが伸びた。一方、国内製造業の苦境を受けて鉱工業生産は減少した。

輸出は前月比1.8%増で、市場予想(1.5%増)を上回った。輸出の大部分を占める対米輸出が8.5%増加した。

全体の輸入は0.7%増だった。

貿易黒字は177億ユーロで、1月の162億ユーロを上回ったものの、昨年2月の226億ユーロを下回った。

欧州連合(EU)諸国への輸出は前月比0.5%増、EU域外への輸出は3.2%増となった。

<低迷する産業界>

2月の鉱工業生産は前月比1.3%減と、マイナス幅は市場予想(0.8%)以上だった。

ハンブルグ商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は「産業界の好転への期待は幻滅に変わりつつある」と指摘。米国の関税発表で早期回復はほとんど見込めず、同じく米国市場への高い障壁に直面している国々からの競争圧力が強まりそうだという。

前年比では4.0%減。ドイツの鉱工業生産は新型コロナウイルス大流行前の水準を約10%下回っている。

キャピタル・エコノミクスによると、国防費やインフラ支出の増加はまだ数カ月先のため、鉱工業生産は数カ月以内に再び縮小する可能性が高い。

ロイター
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