シンガポールのコアインフレ率、2月は4年ぶり低水準 金融緩和観測

3月24日、 シンガポール統計局が発表した2月の消費者物価指数(CPI)統計によると、コアインフレ率(民間道路輸送と住居費を除外)は前年比0.6%と約4年ぶりの低水準に鈍化した。シンガポールのスーパーで2020年3月撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
Bing Hong Lok
[シンガポール 24日 ロイター] - シンガポール統計局が24日発表した2月の消費者物価指数(CPI)統計によると、コアインフレ率(民間道路輸送と住居費を除外)は前年比0.6%と約4年ぶりの低水準に鈍化した。アナリストからは来月の金融政策見直しで緩和の可能性があるとの見方が出ている。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.7%、1月は0.8%だった。
総合インフレ率は0.9%で予想と一致した。
OCBCのエコノミスト、セリーナ・リン氏は、シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)が今年のコアインフレ率を1.0─2.0%と予測していること、成長に下方リスクがあることを踏まえ、MASが4月の政策見直しで緩和を決める可能性があると述べた。
トランプ関税が物価に与える影響について、米政権の方針が二転三転している現状では見通しづらいとした上で「現段階でMASは成長の下方リスクの方を考慮する可能性がある」と述べた。
MASは今年1月、2020年以来となる金融緩和を決定した。
MASが先週公表した調査によると、エコノミストは今年の成長率を2.6%予想、コアインフレ率の予想中央値は1.5%だった。
政府の成長率予想は1.0─3.0%。