英GSK、帯状疱疹ワクチンの認知症リスク低下効果を研究

英製薬大手グラクソ・スミスクラインは25日、主力の帯状疱疹ワクチン「シングリックス」が認知症のリスクを低下させるかどうかを調べるため、英国の高齢者100万人以上を対象に研究を行っていると発表した。ロンドンで2月撮影(2025年 ロイター/Chris J Ratcliffe)
[ロンドン 25日 ロイター] - 英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK) は25日、主力の帯状疱疹ワクチン「シングリックス」が認知症のリスクを低下させるかどうかを調べるため、英国の高齢者100万人以上を対象に研究を行っていると発表した。
GSKは、英国民保健サービス(NHS)の大規模なデータベースから得られた、シングリックスを接種した人と接種していない65─66歳の約140万人の健康データを使用している。
2023年にワクチンプログラムが拡大された際、シングリックスワクチンの接種対象はそれまでの70歳以上から65歳以上に変更された。ただ、拡大時に66歳以上の人々は70歳になるまで接種できないと知らされた。つまり2つの大きな患者群が無作為に別々のワクチン接種グループに割り当てられ、事実上、無作為化試験が行われている。
この研究で66歳の人が70歳になり、ワクチン接種の資格を得るまでのデータを他の病状などを考慮しながら調べる。
帯状疱疹ワクチンが認知症のリスクを低下させる可能性があることは既に研究で示されているが、過去の研究で判明したのは相関関係だけで、因果関係までは確認されていない。