午後3時のドルは149円付近へ上昇、地政学上の懸念が後退

3月17日 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の149円付近で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Atsuko Aoyama
[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の149円付近で取引されている。関税による米景気懸念がドルの重しになっている一方、トランプ米大統領がプーチン・ロシア大統領と18日に協議すると報じられたことでウクライナを巡る地政学上の懸念が後退し、ユーロが買われ円が売られた。
朝方は米長期金利の低下や軟調な米株先物でドル/円も軟化したものの、日経平均の上昇をながめ、仲値公示に向けてはじり高となった。その後は米国の関税強化の懸念が重しとなって再び148円半ばに値を戻す場面もあったものの、米ロ首脳の会談予定が伝わると、ドル/円は上伸した。
米ロ首脳会談の報道で、ユーロは対円で161円後半から162円前半へと上昇した。
トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領と18日に協議する意向を明らかにし、「戦争を終わらせることができるかどうかを見たい。できるかもしれないし、できないかもしれないが、可能性は非常に高いと思う」と語った。
前週末に米ミシガン大学が発表した3月の消費者信頼感指数(速報値)は57.9と、約2年半ぶりの低水準を付ける一方、5年先の期待インフレ率は1993年以来の水準に上昇した。景気停滞と高インフレが同時進行する「スタグフレーションの兆候を示している可能性」(上田東短フォレックス営業企画室室長の阪井勇蔵氏)を指摘する声もあった。
米景気を巡り、今後「(市場の)想定以上にリスクオフの流れが強まるとの見方もある」(国内銀の為替セールス担当)といい、きょう発表を控える米小売売上高など、指標をきっかけに米景気への警戒感が高まる恐れもある。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.97/148.9 1.0877/1.08 162.04/162.1
9 79 0
午前9時現在 148.60/148.6 1.0879/1.08 161.67/161.6
1 80 8
NY午後5時 148.62/148.6 1.0879/1.08 161.69/161.7
5 82 5