欧州株ヘッジファンドに影響継続か、手仕舞い加速=JPモルガン

ヘッジファンドのポジション解消が先週末に加速し、今後も欧州株ヘッジファンドのリターンに影響を与える可能性がある──。米金融大手JPモルガンが顧客向けノートでこうした見解を示した。写真は独フランクフルトの証券取引所。10日撮影(2025年 ロイター)
Nell Mackenzie
[ロンドン 11日 ロイター] - ヘッジファンドのポジション解消が先週末に加速し、今後も欧州株ヘッジファンドのリターンに影響を与える可能性がある──。米金融大手JPモルガンが顧客向けノートでこうした見解を示した。
7日にヘッジファンドが単一銘柄のポジションを解消した規模は過去2年余りで最大となった。11日の欧州株は米景気懸念などで急落した前日に続き値を下げた。
大小のファンドが同じポジションに群がっている場合、大規模なファンドが株式を大量に売却すると、小規模なファンドも損失を軽減するためにポジションを手仕舞いすることがある。
11日にロイターが確認したJPモルガンのノートによると、ストックピッカー(銘柄選別者)やマルチストラテジーのヘッジファンドはポジションの解消を余儀なくされている。
特定の取引ポジションに人が集まり過ぎているリスクは完全には緩和されていないという。
JPモルガンが追跡しているストックピッカーは、2月のリターンがマイナス約2.5%で、今年に入ってからはマイナス1.6%。マルチストラテジーファンドは、2月が平均でマイナス1.7%、年初来でマイナス1.6%となっている。