ニュース速報
ビジネス

世界EV販売、2月は前年比49%増 EU関税で一部メーカーに打撃

2025年03月12日(水)11時22分

 3月12日、英調査会社ロー・モーションは、2月の完全電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)が前年同月比49%増の120万台となったと発表した。写真はEV。タイのラヨーンで昨年7月撮影(2025 ロイター/Chalinee Thirasupa)

Alessandro Parodi

[12日 ロイター] - 英調査会社ロー・モーションは12日、2月の完全電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)が前年同月比49%増の120万台となったと発表した。

ただ、春節(旧正月)の影響でゆがみが生じていると指摘した。

前月比では3%減少した。

2月のEV販売は中国が再び全体をけん引したが、欧州連合(EU)が昨年10月末に中国製電気自動車に関税を課したことで、一部ブランドの販売が減少した。

ロー・モーションのデータマネジャー、チャールズ・レスター氏は、上海汽車(SAIC)傘下のMGが関税で打撃を受け、販売が急減したと述べた。

ホンダ、メルセデス、吉利汽車、テスラ、ルノー傘下のダチア・スプリング、蔚来汽車(NIO)、小鵬汽車(シャオペン)も関税の影響を受けたと指摘した。

一方、比亜迪(BYD)は、関税にもかかわらず欧州の販売が堅調で、世界的な市場シェアを伸ばしているという。

今年は旧正月の休暇が重なったことから、中国の販売台数が2月に前年同月比76%増、1─2月は35%増となった。

欧州は2月の販売台数が19%増と2カ月連続で2桁増を記録した。ドイツでは1─2月の販売台数が40%増加した。

北米は2月に17%増加したが、レスター氏はトランプ米大統領のEVに対する消極姿勢が影響し、同国の年間EV販売予測は引き下げられる見通しだと述べた。

ロー・モーションによると、メキシコでは昨年始まった大量の中国製EVの輸入により、EV市場が2倍以上に増加した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、米のウクライナ停戦案に懐疑的 高官筋が指摘

ワールド

中国商務省がウォルマートと協議、米関税コスト転嫁報

ワールド

ゼレンスキー氏故郷と南部オデーサにミサイル攻撃、少

ビジネス

「ザラ」のインディテックス、24年度10.5%増収
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 3
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「腸の不調」の原因とは?
  • 4
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 5
    スイスで「駅弁」が完売! 欧州で日常になった日本食、…
  • 6
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 7
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 8
    トランプ=マスク独裁は許さない── 米政界左派の重鎮…
  • 9
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 10
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 4
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 5
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 8
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 9
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 10
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中