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午後3時のドルは147円半ばに下落、米景気懸念が下押し

2025年03月10日(月)16時02分

 3月10日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円半ばで推移している。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 10日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円半ばで推移している。ドルの下落ペースは鈍化しているが、関税の影響による米景気腰折れへの懸念がドルの下押し材料となっている。

朝方は147円半ばで推移していたドル/円は米金利の低下や国内金利の上昇を背景に147.10円まで軟化したものの、下がったところでは買い戻しも活発化。正午にかけて147円後半へじり高となった後は売買が交錯した。

利食いが入りつつ、ペースは緩やかながらもドル安の傾向が続いており、軟調な米指標やトランプ米大統領の不規則発言に伴うリスク回避の動きで「ドル離れ」(国内金融機関の為替担当)が起きているとの声があった。

「米国の景気腰折れの可能性やスタグフレーション懸念、トランプ氏の政策の方向性の不透明感という観点から、トランプトレードが巻き戻されている」(同)という。

主要国で唯一、利上げを進める日本の円に資金が流入している状況で、今週は12日の春闘の集中回答日で日銀の利上げ観測が高まる可能性もある。

投機筋の円買いは過去最大を維持しており、米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組状況によると、円のロングポジションは4日終了週に18万3955枚と、前週の17万1751枚から増加。ネットでは9万5980枚から13万3651枚に増えた。

外為どっとコム総合研究所調査部長の神田卓也氏は、「個人投資家からは腰を据えたドル買いは入れづらいとの声がある」と話した。短期筋中心の「にわか円ロング」が増えている状況で、米指標などの結果次第では円安方向への動きも加速しやすいとの見方を示した。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 147.52/147.5 1.0834/1.08 159.84/159.8

3 36 5

午前9時現在 147.57/147.6 1.0860/1.08 160.28/160.2

2 61 9

NY午後5時 147.97/147.9 1.0847/1.08 160.51/160.5

8 48 2

ロイター
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