再送-ECB、4月会合で利下げ停止の公算 貿易・財政政策見極め=関係筋

欧州中央銀行(ECB)は6日まで開いた理事会で0.25%ポイントの利下げを決定したが、貿易政策や財政政策の行方を見極めるため、4月の次回会合で利下げの一時停止を決定する可能性が高いことが複数の関係筋の話で分かった。6日撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)
(脱字を補って再送します)
[フランクフルト 6日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は6日まで開いた理事会で0.25%ポイントの利下げを決定したが、貿易政策や財政政策の行方を見極めるため、4月の次回会合で利下げの一時停止を決定する可能性が高いことが複数の関係筋の話で分かった。
ECBの今回の利下げは5会合連続で、過去9カ月で6回目。声明で「金融政策は実質的に制約的でなくなりつつある」とし、従来の「政策は引き続き制約的」という表現から変更したほか、ラガルド総裁は理事会後の記者会見で、利下げに向けた方向は明確であるとする従来のメッセージを繰り返すことを控えた。
会合後にロイターが取材した関係筋によると、4月の次回会合で利下げを一時停止する案が現実的な選択肢として浮上。2日間にわたって開かれた今回の理事会の休憩時間中に非公式な討議が行われたという。
ただ、少なくとも現時点で入手可能な情報に基づく限り、いずれは追加利下げが必要になるとの認識で一致しているという。
関係筋によると、決め手になるのは貿易政策と財政政策。米国が欧州連合(EU)に対する関税措置を発動させれば、4月会合での追加利下げを含め、一段の利下げの可能性が高まる。一方、ドイツが提案している軍事・インフラ支出計画が実行されれば、経済成長とインフレが上向き、ECBが4月の会合で追加利下げを決定する可能性は低下する。
ECBが今回の声明文で、利下げにより金融政策は「実質的に制約的でなくなりつつある」としたことについて、関係筋は今回の理事会に向けた調整の中で妥協の産物だったと指摘。一部の当局者は経済成長を抑制するのに十分な高金利を意味する「制約的」という従来の文言の維持を主張した一方、この文言の削除を求める声もあったという。
ECB報道官はコメントを控えている。