カナダ、1月貿易黒字は約3年ぶり高水準 関税懸念で駆け込み輸出

カナダ統計局が6日発表した1月の貿易収支は39億7000万カナダドル(27億6000万米ドル)の黒字で、2年8カ月ぶりの黒字額となった。写真はブリティッシュコロンビア州バンクーバー港へと向かうコンテナ船。2024年5月撮影(2025年 ロイター/Chris Helgren)
[オタワ 6日 ロイター] - カナダ統計局が6日発表した1月の貿易収支は39億7000万カナダドル(27億6000万米ドル)の黒字で、2年8カ月ぶりの黒字額となった。ロイターがまとめた市場予想は12億8000万カナダドルの黒字だった。米国による関税への懸念から、自動車関連やエネルギー製品の米国への輸出などが駆け込みで伸びた。
2024年12月の黒字額は、16億6000万カナダドルに上方改定された。
カナダ統計局は、関税への懸念から輸入業者が追加コスト回避のために関税発動前に出荷を増やしたとして輸出入の増加につながったと指摘した。
1月の全体の輸出額は前月比5.5%増の744億6000万カナダドル。1月にカナダドルが対米ドルで約1%下落したことも輸出額の増加につながった。
カナダの対米貿易黒字は1月に143億9000万カナダドルと、前月の123億カナダドルから増えた。対米輸出が7.5%増の582億カナダドル。米国からの輸入も4.7%増加した。
トランプ米政権は、カナダからの輸入が輸出を上回っていることに不満を示しており、カナダからの製品の大半に25%の関税を発動した。カナダの報復措置を受け、さらなる関税措置を示唆している。