新たな米政府系ファンド、モルガンS出身のグライムス氏が主導か

3月5日、トランプ米大統領が明らかにしている新たな政府系ファンドについて、テクノロジー投資分野で知られ、商務省の要職に就くためにモルガン・スタンレーを先月退社したマイケル・グライムス氏が率いる見通しであることが分かった。事情に詳しい関係筋2人が明らかにした。東京都内で2011年撮影(2025年 ロイター/Yuriko Nakao)
Milana Vinn Alexandra Alper
[ニューヨーク/ワシントン 5日 ロイター] - トランプ米大統領が明らかにしている新たな政府系ファンドについて、テクノロジー投資分野で知られ、商務省の要職に就くためにモルガン・スタンレーを先月退社したマイケル・グライムス氏が率いる見通しであることが分かった。事情に詳しい関係筋2人が明らかにした。
話し合いは現在進行中で、計画は変更される可能性もあるという。
関係筋の1人によると、このファンドは関税に伴う徴収金を処理するためにトランプ氏が設立しようとしている「外国歳入庁」からの収入によって支えられる見込み。
商務省、グライムス氏、ホワイトハウスからは今のところコメントを得られていない。
グライムス氏はモルガンSでメタ、ウーバー、エアビーアンドビーなど、注目度の高いテクノロジー企業のIPO(新規株式公開)を主導し、名前が知られるようになった。IPO前にウーバーのドライバーを兼業して同社に食い込んだほか、ツイッター(現Ⅹ)を買収した実業家イーロン・マスク氏に助言したことでも知られる。
中東やアジアの国々は、政府資金で直接投資を行う手段としてファンドを立ち上げている。一般的に、このようなファンドはその国の財政黒字を基に投資を行うが、米国は財政赤字だ。その設立には議会の承認も必要になりそうだ。