米テスラ、中国でも運転支援システム提供を開始へ=報道
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2月24日、米大手電気自動車(EV)メーカーのテスラが、高度な運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」の中国の顧客への提供に向けてソフトウエアのアップデートの準備を進めていることが分かった。写真は北京のテスラ施設で1月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)
[24日 ロイター] - 米大手電気自動車(EV)メーカーのテスラが、高度な運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」の中国の顧客への提供に向けてソフトウエアのアップデートの準備を進めていることが24日、分かった。米ブルームバーグが関係者の話として報じた。テスラはFSDを米国で既に提供しており、中国では市街地でも使える同等の機能を6万4000元(8831.73ドル)で提供する。
当初は一部のモデルで導入が可能となり、対象を徐々に拡大する予定だという。テスラはロイターのコメント要請に即座には応じなかった。
テスラのFSDを巡っては衝突などの事故が相次いでおり、規制当局は安全性に疑義があるとして調査をしている。このため、全面的な展開を阻まれている。
中国の大手EV大手メーカー、比亜迪(BYD)は今月から大部分のモデルで高度な自動運転機能の提供を始めており、テスラも対抗する必要性に迫られていた。
テスラの2024年の世界販売台数は年間として初めて減った一方で、競争が激しい中国での販売台数は65万7000台超と過去最高を更新したと、今年1月に発表した。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はFSD機能を長い間推進しており、アナリストらはマスク氏とトランプ米大統領との緊密な関係を背景に規制当局が承認を加速させる可能性があるとの見方を示している。