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NY外為市場=ユーロ上げ幅縮小、独選挙後の連立協議難航を懸念

2025年02月25日(火)06時42分

ニューヨーク外為市場では、23日投開票のドイツ総選挙で最大野党の保守陣営「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が第1党になったことを受け、ユーロが一時上昇した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 24日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、23日投開票のドイツ総選挙で最大野党の保守陣営「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が第1党になったことを受け、ユーロが一時上昇した。ただその後は、連立政権発足までにかかる時間が意識され上げ幅を縮小した。

総選挙を受け、CDUのメルツ党首が次期首相に就任する見通し。ただ、極右と極左の両勢力が躍進したことで議会運営が難しくなり、連立協議も難航する可能性がある。

メルツ氏は、財政赤字を国内総生産(GDP)比0.35%に制限する「債務ブレーキ」の緩和について、すでに他党との協議を開始していると表明。バノックバーン・グローバル・フォレックス(ニューヨーク)のチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、欧州で国防費増額の必要性が認識される中、債務ブレーキが重要な問題になってくるとの見方を示した。

ユーロ/ドルは一時1.0528ドルと、約1カ月ぶり高値を更新。終盤の取引では0.19%高の1.0478ドル。

主要通貨に対するドル指数は一時106.12と、昨年12月10日以来の安値を更新。終盤の取引では0.07%安の106.57。1月に付けた約2年ぶりの高値からは3%以上低い水準にある。

ただ、バノックバーンのチャンドラー氏は、下落局面はほぼ終了したと指摘。「きょうのユーロの動きでそれが示された。ユーロだけでなく、他の通貨も高値をつけた後に売られ、先週21日の安値を下回った」と述べた。

ドルは対円で0.31%高の149.76円。

英ポンドは対ドルで0.04%高の1.2634ドル。一時は1.269ドルと、約2カ月ぶり高値を付けていた。

英国のスターマー首相は今週、ワシントンを訪問し米国のトランプ大統領と会談する。この日はフランスのマクロン大統領がワシントンでトランプ氏と会談した。

今週は28日に商務省が発表する1月の個人消費支出(PCE)のほか、米連邦準備理事会(FRB)当局者の一連の講演が注目されている。

ドル/円 NY午後4時 149.72/149.74

始値 149.73

高値 149.87

安値 149.20

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0465/1.0466

始値 1.0468

高値 1.0485

安値 1.0454

ロイター
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