タイ経済成長率、今年見通しを2.9%に下方修正=世銀
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2月14日、世界銀行は、タイ経済の今年の成長率予測を2.9%とし、昨年10月時点の3.0%から下方修正した。ただ、依然として2024年の予測値2.6%からは加速する見込み。写真は、バンコクの夜景。2023年7月、バンコクで撮影(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[バンコク 14日 ロイター] - 世界銀行は14日、タイ経済の今年の成長率予測を2.9%とし、昨年10月時点の3.0%から下方修正した。ただ、依然として2024年の予測値2.6%からは加速する見込み。
予算執行の拡大とパイプライン・インフラプロジェクトの実行が投資の回復を後押しするほか、今年の観光客数は4100万人と、コロナ流行前となる19年の約4000万人を上回る見通しだ。
一方、民間消費は現金給付策を含む財政刺激策に支えられるとしつつ、デレバレッジ(債務圧縮)サイクルと商業銀行による融資厳格化によってさらに鈍化するという。
また、米国や中国を含む主要貿易相手国の需要が軟化しているため、今年の財輸出の伸びは緩やかになると予想した。
世銀は、タイが貿易に対して開放的で、グローバルバリューチェーンに組み込まれていることから、世界的な貿易政策の不確実性は大きな脅威だと指摘。今年も慎重な金融緩和スタンスが維持されるとの見方を示した。
タイの経済成長率は26年には2.7%まで鈍化すると予測。競争力に関する構造改革が長期的な成長を押し上げる可能性があると付け加えた。