衆院が小枝早大教授の日銀審議委員任命を承認、参院も同意見通し
衆院は14日午後の本会議で、日銀審議委員に早稲田大学政治経済学術院教授の小枝淳子氏を充てる政府の同意人事案を与党などの賛成多数で可決した。写真は都内で1月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
[東京 14日 ロイター] - 衆院は14日午後の本会議で、日銀審議委員に早稲田大学政治経済学術院教授の小枝淳子氏を充てる政府の同意人事案を与党などの賛成多数で可決した。
国会同意人事は衆参両院それぞれの承認が必要。衆院は与党が少数のため理論上は否決される可能性があったが、国民民主党以外に小枝氏起用の経緯説明を求める声は出なかった。参院での採決は19日に予定されているが、与党が多数を占めており同意を得られる見通し。
小枝氏は3月25日に任期を迎える安達誠司審議委員の後任となる。安達氏が積極的な金融緩和を提唱するリフレ派とされるのに対して、小枝氏は財務省や日銀の研究職に在籍経験のある経済学者。
金融政策の方針を決める日銀の政策委員会は総裁1人、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成。参院の承認を経て小枝氏の就任が決まれば政策委員9人のうち、2人が女性委員となる。
●小枝 淳子(こえだ・じゅんこ)氏
1999年生東大経卒、2005年UCLA博士、05年国際通貨基金(IMF)エコノミスト、09年東大経済学部特任講師、17年日銀金融研究所国内客員研究員、14年早大准教授、19年財務省総合政策研究所、21年早大准教授、22年早大教授。