小売行販売額10月は前年比1.6%上昇、自動車増・食品減=経産省
経済産業省が11月29日に発表した10月の商業動態統計速報によると、小売業販売額(全店ベース)は前年比1.6%増となった。ロイターの事前予測調査では2.2%増が予想されていた。2020年11月、都内で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)
Yoshifumi Takemoto
[東京 29日 ロイター] - 経産省が29日公表した10月の商業動態統計速報によると、小売販売額は前年比1.6%上昇だった。自動車やスマートフォンなどが伸びた一方、食品、衣類は減少した。ロイターが集計した民間予測中央値の2.2%上昇を下回った。
業種別の前年比は自動車が7.8%増、機械器具が4.8%増、燃料が3.1%増だった。一方、各種商品が3.9%減、織物・衣服が1.9%減、飲食料品が0.3%減だった。一部自動車メーカーの生産再開や、スマートフォン販売増などがけん引する一方、休日が昨年より1日少なかったことにより、飲食料品の販売数量減などが響いた。
経産省の担当者によると、調査対象企業から「節約志向の高まりで食品の数量が減少した」との声もあったという。
業態別ではドラッグストアが前年比4.3%増加した。マイコプラズマ肺炎の感染が広がったほか、新型コロナの影響もあり調剤が好調。コメ、菓子類販売も伸びた。
コンビニエンスストアも前年比2.0%増。インバウンド(訪日外国人)客向けに菓子の販売が増えたという。
一方、前年比で百貨店は1.3%減と32カ月ぶり、スーパーは0.3%減と33カ月ぶりにマイナスだった。休日数が少なかったほか、高い気温が続き冬物衣料・暖房器具などが不調だった。
*経産省の発表資料は以下のURLでご覧になれます。http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/index.html [http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/index.html]
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