ニュース速報
ワールド

英首相、移民流入を制度改革で削減すると表明

2024年11月29日(金)11時09分

英国のスターマー首相は28日、前保守党政権が導入したポイント制の移民制度を改革する計画を策定して同国へ流入する移民数を削減すると表明した。写真はヒースロー空港で撮影(2024年 ロイター /Peter Nicholls)

Muvija M

[ロンドン 28日 ロイター] - 英国のスターマー首相は28日、前保守党政権が導入したポイント制の移民制度を改革する計画を策定して同国へ流入する移民数を削減すると表明した。

英国立統計局(ONS)が同日発表した2023年6月末までの1年間に同国へ流入した正味の移民数は90万6000人となり、当初発表の74万人から上方改定されて過去最高を更新した。

これを受けてスターマー氏は記者会見を開き、移民の流入を減らす決意を表明した。同氏は移民数の増加について、前保守党政権の政策が原因だと非難した。

スターマー氏は「移民に過度に依存している業種があることを示す明らかな証拠が見られる状況下、われわれはポイントベースの移民制度を改革して、熟練労働者の募集であれ人手不足のための人材募集であれ、関連するビザの申請がわが国での人材訓練に関する新たな期待に見合う形で確実に行われるようにする」と説明した。

仮に企業が新たな制度に従わなければ、海外からの人材採用は禁止されるだろうと付け加えた。

前保守党政権が英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を受けて2021年に導入したポイント制の移民制度は、熟練度や資格に基づいてポイントを付与し、十分なポイントを獲得した人材のみがビサを承認される仕組みとなっている。

高水準の移民は英国で大きな問題となっている。有権者は、逼迫している公共サービスでは大量に流入する移民を処理できないと懸念する一方、ヘルスケアといった業種は外国の労働者なしでは事業を運営できないと訴えている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国最大のMMF、利回りが過去最低付近 経済不振や

ビジネス

24年度財投計画、ウクライナ支援などで1兆1222

ワールド

原油先物まちまち、中東情勢やOPECプラス会合に注

ビジネス

ユーロ圏ESM、国防費増額に活用も トップが検討に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】
  • 2
    エスカレートする核トーク、米主要都市に落ちた場合の被害規模は想像を絶する
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 5
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 6
    ペットの犬がヒョウに襲われ...監視カメラが記録した…
  • 7
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 8
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 9
    トランプを勝たせたアメリカは馬鹿でも人種差別主義…
  • 10
    日本を標的にする「サイバー攻撃者」ランキング 2位…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 9
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 10
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中