イスラエル、停戦で持続的にリスク低下するかは不明=ムーディーズ
11月28日、米格付け会社ムーディーズは、9月のイスラエル格下げにつながったリスク要因が、同国とイラン支援下にあるレバノンの武装組織ヒズボラとの今週の停戦合意で「顕著かつ持続的に」低下したかどうかを判断するのは時期尚早との見解を示した。写真はムーディーズの看板。米ニューヨークのマンハッタンで2021年11月撮影(2024 ロイター/Andrew Kelly)
[ロンドン 28日 ロイター] - 米格付け会社ムーディーズは28日、9月のイスラエル格下げにつながったリスク要因が、同国とイラン支援下にあるレバノンの武装組織ヒズボラとの今週の停戦合意で「顕著かつ持続的に」低下したかどうかを判断するのは時期尚早との見解を示した。
ムーディーズは9月にイスラエルの格付けを「A2」から「Baa1」へ2段階引き下げ、見通しは「ネガティブ」に据え置いた。
格付け会社フィッチは28日、停戦合意がイスラエルの信用状況の圧迫要因を抑える可能性があるとの見解を示していた。
イスラエル国債価格は停戦合意が27日に発効後、上昇。信用力が著しく低下したレバノン国債相場も押し上げられた。
ムーディーズは、地政学的リスクは「部分的に低下したように見える」が、国内の政治的リスクは残っていると指摘。
イスラエル政府は「すでに高い社会的緊張に拍車をかけるような政策を進めている」とし、司法改革やユダヤ教超正統派の徴兵免除を恒久化する試みを例に挙げた。