午後3時のドルは155円前半へ反発、リスク回避の円高一巡
11月20日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の155円前半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)
Shinji Kitamura
[東京 20日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の155円前半で取引されている。前日海外市場で強まったリスク回避の円高が一服となり、円は広範に反落した。
東京市場のドルは、朝方の安値154円半ばから午後3時前には155円前半までじり高となった。前日海外ではロシア・ウクライナ情勢の緊張がリスク回避的な円買いにつながり、ドルは一時153.28円まで売られ1週間半ぶり安値を更新した。
しかし、一段の事態悪化は避けられ、この日のアジア株式市場も上下まちまちと落ち着いた展開になると、円は反落した。ユーロは164円前半、豪ドルも101円前半と東京での上げ幅は小さかったものの、円は弱含みが目立った。
米半導体大手エヌビディアが日本時間あす早朝に決算発表を控えていることも、株式市場全般の方向性に影響を与えかねない注目イベントだとして、為替市場の様子見ムードを強めた面もあったという。
オプション市場は、同社株が決算発表後に上下8.5%変動する可能性を織り込んでいる。
トランプ次期米大統領がロシアとウクライナの紛争終結に向けて動き始めたことで、市場では「交渉の駆け引きの一環として、一時的に緊張感が高まる可能性が出てきた」(外銀アナリスト)と警戒する声も聞かれた。
通貨オプション市場でも、ドル/円の1カ月物の予想変動率(インプライド・ボラティリティー)は11%台と今月初以来の水準へ上昇し、相場変動への警戒感が高まっている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 155.18/155.19 1.0586/1.0588 164.29/164.30
午前9時現在 154.70/154.75 1.0606/1.0609 164.11/164.16
NY午後5時 154.65/154.66 1.0595/1.0597 163.85/163.91