インドネシア中銀、予想通り金利据え置き ルピア安定を重視
11月20日、 インドネシア中央銀行は政策金利の7日物リバースレポ金利を6.00%に据え置いた。ジャカルタの同銀で2015年12月撮影(2024年 ロイター/Darren Whiteside)
[ジャカルタ 20日 ロイター] - インドネシア中央銀行は20日、政策金利の7日物リバースレポ金利を6.00%に据え置いた。金融政策はインフレ率を目標レンジ内にとどめるとともに、通貨ルピアの安定維持に重点を置くとした。
翌日物預金ファシリティー金利(FASBI)と貸出ファシリティー金利もそれぞれ5.25%、6.75%に据え置いた。
据え置き決定は予想通り。
インドネシア中銀は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げサイクル開始直前の9月に0.25%利下げした。
ペリー・ワルジヨ中銀総裁は、前回の政策見直しから1カ月の間に世界の力学が変化し、経済、地政学、貿易の分断リスクが全て高まったと指摘。トランプ次期米政権で、米国の政策がより内向きとなる可能性があり、拡張的な財政政策はFRBの緩和サイクルを制限し、世界のインフレ率に影響を与える可能性があると述べた。
最近のルピア安については、米大統領選挙後のドル高とドル資産への資本逃避が原因と指摘した。ただ、それは管理可能で、ルピア安定に向けあらゆる措置を講じる方針を示した。
第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比4.95%増で、プラボウォ大統領が目指す8%を大きく下回った。
インフレ率は昨年半ばから中銀の目標レンジ(1.5─3.5%)内とどまっている。10月は1.71%だった