ニュース速報
ビジネス

イーライリリーの肥満症薬「チルゼパチド」、糖尿病抑止で高い効果

2024年11月14日(木)14時15分

米製薬大手イーライリリーは13日、肥満症治療薬「チルゼパチド」の注射を週1回、3年間続けた患者は99%近くが投薬後に糖尿病を発症しなかったとする研究結果を発表した。写真は同社のロゴマーク。2020年撮影(2024年 ロイター/Mike Blake)

[13日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーは13日、肥満症治療薬「チルゼパチド」の注射を週1回、3年間続けた患者は99%近くが投薬後に糖尿病を発症しなかったとする研究結果を発表した

チルゼパチドは同社の糖尿病薬「マンジャロ」と減量薬「ゼップバウンド」の有効成分。イーライリリーは8月に臨床試験データの概略を発表済みで、今回詳細を公表した。

米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載されたデータによると、チルゼパチドは血糖値や心血管代謝危険因子、健康面の「生活の質(QOL)」改善などと関連があり、効果が3年にわたり持続した。

前糖尿病と肥満症の成人1032人が参加した後期臨床試験では、プラセボ(偽薬)群と比較して2型糖尿病への進行リスクが94%減少。週1回の注射を受けた患者は体重が平均で最大22.9%減り、その状態が3年余りにわたって維持された。

エール大学肥満研究センターのディレクター、アニア・ジャストレボフ氏は「体重と糖尿病リスクが持続的に低下した度合いを考えると素晴らしい結果だ」と評価した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国のJDドットコム、第3四半期売上高が予想に届か

ワールド

イスラエルがシリア首都攻撃、15人死亡・16人負傷

ビジネス

物価巡る判断、高賃金と高関税が不確実要因=米リッチ

ワールド

イスラエル、トランプ次期米政権の対イラン強硬路線に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 5
    NewJeansメンバー全員が事務所に最後通告「ミン・ヒジ…
  • 6
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 9
    世界中で「キモノ」が巻き起こしたセンセーション...…
  • 10
    トランプ就任前に少しでもウクライナ領土が欲しい!…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫ファンはK-POPの「掛け声」に学べ
  • 3
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代…
  • 6
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 7
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 8
    海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「空母化」、米…
  • 9
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 10
    小児性愛者エプスタイン、23歳の女性は「自分には年…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中