NY外為市場=ドル1年ぶり高値、トランプトレードやCPIで
ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して1年ぶりの高値に上昇した。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 13日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して1年ぶりの高値に上昇した。いわゆる「トランプトレード」が継続したほか、米10月の消費者物価指数(CPI)が市場予想通りとなったことが背景。
先週の米大統領選挙でのトランプ氏勝利を受け、インフレを誘発する可能性のある関税などの措置が導入されるとの観測が高まり、ドルは2023年11月以来の高値に上昇。ドル指数は一時106.53を付けた。終盤は0.43%高の106.44となった。
米労働省が13日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は、前年比2.6%上昇した。家賃などの住居費の上昇を背景に、伸びは前月の2.4%から加速した。
ジェフリーズのグローバル為替部門責任者、ブラッド・ベクテル氏はドル上昇について「これは単に、トランプ氏の貿易政策への反応の継続だと思う。ドルの幅広い上昇につながるが、新興国市場のロングポジションの一部が解消される可能性もある」と指摘した。
円は1ドル=155円を突破し、7月下旬以来の安値を付けた。終盤は1ドル=155.46円だった。
ユーロ/ドルも「トランプ関税」の可能性が予想される中、下落を続けている。終盤は0.51%安の1.0569ドル。一時は23年11月以来の安値となる1.055575ドルまで下落した。
一方、暗号資産(仮想通貨)のビットコインはトランプ氏の選挙勝利による高揚感と、仮想通貨に有利になるとの期待から、初めて9万ドルの水準を突破した。終盤は2.75%高の9万0734ドル。イーサリアムは3.11%安の3178.60ドル。
ドル/円 NY午後4時 155.59/155.60
始値 154.81
高値 155.62
安値 154.35
ユーロ/ドル NY午後4時 1.0561/1.0562
始値 1.0637
高値 1.0653
安値 1.0557