世界の石油市場、来年は供給過剰に=IEA
国際エネルギー機関(IEA)は14日公表した月報で、来年の世界の石油市場について、石油輸出国機構(OPEC)プラスが減産を維持した場合も、供給が需要を日量100万バレル以上上回るとの見通しを示した。ロサンゼルスの製油所で2022年撮影。(2024年 ロイター/Bing Guan/File Photo)
Robert Harvey Alex Lawler
[ロンドン 14日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は14日公表した月報で、来年の世界の石油市場について、石油輸出国機構(OPEC)プラスが減産を維持した場合も、供給が需要を日量100万バレル以上上回るとの見通しを示した。
OPECプラス以外の産油国で生産が増える一方、世界の需要は伸び悩むとしている。
IEAは来年の需要の伸びが日量99万バレルになると予想。先月の予測をほぼ据え置いた。
OPECプラス以外の供給については、来年の伸びを日量150万バレルと予測。米国、カナダ、ガイアナ、アルゼンチンの増産が影響するとしている。
今年の需要の伸びは日量92万バレルとなる見通し。昨年は日量200万バレル近かった。
「(今年と来年の)両年の伸びが日量100万バレルを下回る。これは世界経済の状態が標準以下であることを反映している。パンデミック後に見られた累積需要の顕在化が完了した」と指摘した。
IEAは中国の需要低迷が引き続き影響すると予測。今年の需要の伸びは日量14万バレルにとどまり、昨年の日量140万バレルの10分の1になる見通しという。
IEAによると、クリーンエネルギー技術の急速な発展も石油需要の低迷につながっている。