トランプ関税、独経済生産を1%押し下げも=連銀総裁
ドイツ連邦銀行(中央銀行)のナーゲル総裁(写真)は、トランプ次期米大統領の掲げる関税引き上げが実行に移されれば、ドイツの経済生産が1%押し下げられる可能性があるとの見方を示した。2月撮影。(2024年 ロイター/Carla Carniel/File Photo)
[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)のナーゲル総裁は、トランプ次期米大統領の掲げる関税引き上げが実行に移されれば、ドイツの経済生産が1%押し下げられる可能性があるとの見方を示した。
13日公表された国内紙ツァイトとのインタビューで述べた。
今年と来年のドイツの経済成長はすでに低迷が予想されており「新たな関税が実際に導入されれば、マイナス圏に沈む恐れさえある」と発言。
総裁によると、今年はプラス成長を見込めず、来年の成長率も1%未満になる可能性が高い。
ドイツの雇用市場の見通しにも懸念を表明。「製造業で失われている雇用は、以前のように簡単にはサービス業の新規雇用で補えない可能性がある」と述べた。
欧州中央銀行(ECB)の現在の金利の道筋が適切だとも発言。「われわれは誇張しているわけではない。依然として物価圧力が目立つ。主にサービス部門の賃金に起因するものだ」と述べた。