ニュース速報
ビジネス

ヘッジファンド、米国債や銀行などに注目 トランプ氏大統領選勝利で

2024年11月07日(木)02時07分

米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受けた6日、米国債や銀行、原油取引にヘッジファンド各社の注目が集まっている。同日、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)

[ロンドン 6日 ロイター] - 米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受けた6日、米国債や銀行、原油取引にヘッジファンド各社の注目が集まっている。

RBCグローバル・アセット・マネジメント傘下ブルーベイのマクロヘッジファンドのポートフォリオ・マネージャー、ラッセル・マシューズ氏は、トランプ氏は今回の勝利で法人税減税案を含む政策課題に対処する明確な権限を得たと指摘した。

今回の選挙結果を受け、米国債の利回りは約4カ月ぶりの高水準まで上昇した。マシューズ氏は、投資家が債務増加への懸念から国債を投げ売りしたり空売り(ショート)したりする動きが戻りつつあると述べた。

米30年債利回りは6日に一時4.68%を付け、約半年ぶりの高水準まで急上昇した。

マシューズ氏は「無責任な財政政策と債務の増加に対し、市場が反応し始める段階まで来ている」と述べた。

ブルーベイのヘッジファンド戦略は6日時点で、米30年債を売り(ショート)、独10年国債を買い(ロング)にしていると述べた。ドルをロング、ユーロと英ポンドをショートとも言及した。

米ドルは通貨バスケットに対してほぼ2%上昇している。

フェニックスホールディングスの最高投資責任者(CIO)マテイン・ハリド氏は、債券のイールドカーブの急勾配化が顕著になれば、シティグループといった過小評価されている金融機関の下支えとなる可能性があるとの見方を示した。

トランプ氏の政策案として上げられている金融規制の緩和で、銀行は恩恵を受ける可能性が高いとも言及した。

トランプ氏が環境規制の緩和など石油業界への支援を示していることから、原油相場が軟調な展開になるとの見方もある。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ハリス氏、6日に敗北宣言の見通し トランプ氏に電話

ビジネス

貿易戦争、欧州経済見通しを圧迫=トランプ氏勝利でE

ワールド

イラク、イランが領土利用との報道を否定 イスラエル

ビジネス

FRB利下げサイクル、予想より小幅かつ早期終了も 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選と日本経済
特集:米大統領選と日本経済
2024年11月 5日/2024年11月12日号(10/29発売)

トランプ vs ハリスの結果次第で日本の金利・為替・景気はここまで変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 2
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄道計画が迷走中
  • 3
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王子の映像が話題に...「不幸なプリンセス」メーガン妃との最後の公務
  • 4
    どちらが勝っても日本に「逆風」か...トランプvsハリ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 6
    投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激…
  • 7
    【読解力を高める】オーディオブックの意外な効用...…
  • 8
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後…
  • 1
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 2
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大人気」の動物、フィンランドで撮影に成功
  • 3
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄道計画が迷走中
  • 4
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後…
  • 5
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…
  • 6
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 7
    投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    「常軌を逸している」 トランプ、選挙集会で見せた「…
  • 10
    幻のドレス再び? 「青と黒」「白と金」論争に終止符…
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中