ニュース速報
ビジネス

米国株急伸、ドルは約8年ぶりの伸び 「トランプ2.0」で

2024年11月07日(木)00時40分

トランプ前米大統領が勝利した米大統領選から一夜明けた6日、米株式市場では、S&P総合500種とダウ工業株30種が最高値を更新。2021年1月撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

[6日 ロイター] - トランプ前米大統領が勝利した米大統領選から一夜明けた6日、米株式市場では、S&P総合500種とダウ工業株30種が最高値を更新。ナスダック総合も急伸した。

トランプ氏による追加関税や減税、規制緩和が米企業に恩恵をもたらすとの期待が追い風となっている。

為替市場ではドルが急伸し、2016年以来約8年ぶりの大幅な伸びを記録した。一方、関税の打撃を受けることが見込まれるメキシコペソは対ドルで2年超ぶり安値、ユーロは16年の英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票以来の大幅な下げとなる勢い。

インベステックのチーフエコノミスト、フィリップ・ショー氏は、トランプ氏のホワイトハウス返り咲きと共和党が上院の過半数奪還について「米国や世界経済、金融市場にどのような影響を与えるかについて結論を出すのは極めて時期尚早だ。ただ、関税引き上げは確実にインフレの上昇と世界貿易の伸び鈍化を招くだろう」と述べた。

株式市場への影響については、「米国で製品を製造する企業の法人税を引き下げるというトランプ氏の公約が(株価押し上げの)原動力の1つ」と指摘した。

トランプ氏が立ち上げたSNS「トゥルース・ソーシャル」を運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)は一時26%強急騰、トランプ氏を支持する米実業家イーロン・マスク氏率いる電気自動車(EV)大手テスラは約13%上昇した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインも規制緩和への期待から、最高値を更新した。

米国債は売られた。関税引き上げが消費者物価に波及する見通しのほか、トランプ氏が計画する支出が政府の財政を悪化させる恐れがあるという見方を反映した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

貿易戦争、欧州経済見通しを圧迫=トランプ氏勝利でE

ワールド

イラク、イランが領土利用との報道を否定 イスラエル

ビジネス

FRB利下げサイクル、予想より小幅かつ早期終了も 

ワールド

イスラエル首相がトランプ氏と電話会談、「イランの脅
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選と日本経済
特集:米大統領選と日本経済
2024年11月 5日/2024年11月12日号(10/29発売)

トランプ vs ハリスの結果次第で日本の金利・為替・景気はここまで変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 2
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄道計画が迷走中
  • 3
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王子の映像が話題に...「不幸なプリンセス」メーガン妃との最後の公務
  • 4
    どちらが勝っても日本に「逆風」か...トランプvsハリ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 6
    投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激…
  • 7
    【読解力を高める】オーディオブックの意外な効用...…
  • 8
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後…
  • 1
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 2
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大人気」の動物、フィンランドで撮影に成功
  • 3
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄道計画が迷走中
  • 4
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後…
  • 5
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…
  • 6
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 7
    投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    「常軌を逸している」 トランプ、選挙集会で見せた「…
  • 10
    幻のドレス再び? 「青と黒」「白と金」論争に終止符…
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中