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機械受注7月は予想に反し0.1%減、「景気のけん引役不在」との声

2024年09月18日(水)10時59分

内閣府が18日に発表した7月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比0.1%減となった。写真は川崎市の京浜工業地帯で2018年9月撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Tetsushi Kajimoto

[東京 18日 ロイター] - 内閣府が18日に発表した7月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比0.1%減となった。小幅ながら、予想に反し2カ月ぶりのマイナスだった。識者からは、世界経済減速に伴う設備投資の弱さが反映されたとの指摘もあり、消費者の節約志向による弱い個人消費と相まって7─9月期の景気は「けん引役不在」の様相を呈してきた。

内閣府は、機械受注の判断を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」で据え置いた。同判断は、3カ月連続。ロイターの事前予測調査では、前月比0.5%増と予想されていた。

受注の結果の内訳は、製造業が前月比5.7%減の3984億円で、2カ月連続の減少。非製造業(除く船舶・電力)は7.5%増の4844億円と、2カ月連続で増加した。

前年比では8.7%増だった。

野村証券経済調査部のエコノミスト、棚橋研悟氏は、今回の結果は弱い内外需を反映しており、設備投資の下振れを示唆しているとみている。主な理由は世界経済の減速で、中国、欧州経済はすでに鈍化、米国は今のところ堅調だが利下げサイクル入りが確実視されており、先行きは不透明だ。

そうした状況を踏まえ、棚橋氏は7─9月期の実質国内総生産(GDP)はおおむね横ばいを予想。輸出はプラスを維持すると見込むが、「個人消費は、所得税減税や賃上げなど所得をサポートする材料があるにもかかわらずさえない。設備投資も弱まるだろう」という。

機械受注統計は、機械メーカーの受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。6カ月から9カ月先の設備投資の先行指標として注目されているが、変動も大きい。

*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/menu_juchu.html

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