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中立金利1%は「仮置き」、決め打ちはしてない=田村日銀審議委員

2024年09月12日(木)16時03分

 9月12日、日銀の田村直樹審議委員は、最低1%とする中立金利について「仮置きとの位置付け」との認識を示した。写真は昨年1月、都内の日銀本店で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

Takaya Yamaguchi

[岡山市 12日 ロイター] - 日銀の田村直樹審議委員は12日、最低1%とする中立金利について「仮置きとの位置付け」との認識を示した。中立金利の水準を特定するのは難しく、「1%と決め打ちしているわけではない」と述べた。岡山県金融経済懇談会後、報道陣に語った。

中立金利について、田村審議委員は「かなりの幅をもってみる必要がある」との認識を改めて示した。

実際には、政策金利の調整を進めていく中で「経済・物価の反応をみながら探っていく」と言及。動向次第で自身が示した1%という水準を「上回ることもあれば、下回ることもある」と述べた。

利上げに踏み切った7月以降も経済活動は緩やかに改善し、「(日銀の見通しに沿って)オントラックで推移ている」との認識も示した。

一方、年内に追加利上げを実施できる環境になっているかは「今の段階で予断をもって答えられない」と述べるにとどめた。追加利上げを巡り、田村委員は「欧米とは異なり、ゆっくりとしたペースになる可能性が高い」とも語った。

年初からの急ピッチな円安が落ち着き、円高に振れ始めたことで「物価の上振れリスクは小さくなっている」とした。今後とも市場変動に伴う経済・物価への影響について「丁寧に目を配っていく」との考えも述べた。

ロイター
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