マレーシア中銀、金利据え置き 成長・物価見通し良好
9月5日、 マレーシア中央銀行は安定した経済成長と穏やかなインフレを背景に、市場の予想通り政策金利を3%に据え置いた。 クアラルンプールの同銀前で2019年7月撮影(2024年 ロイター/Lim Huey Teng)
[クアラルンプール 5日 ロイター] - マレーシア中央銀行は5日、安定した経済成長と穏やかなインフレを背景に、市場の予想通り政策金利を3%に据え置いた。
経済成長とインフレについて明るい見通しを示した。
ロイターが調査した30人のエコノミスト全員が現状維持を見込んでいた。また大半が少なくとも2026年までは政策変更はないと予測している。
中銀は金融政策の姿勢は引き続き経済を支援し、インフレと成長見通しに関する現在の評価と整合的との認識を示した。
「25年に向けてインフレと成長の軌道を評価するために、現在の動向を引き続き注視している」と声明で述べた。
24年上半期の成長が予想を上回ったことを受けて、中銀は通年の成長率が4─5%の予測の上限に達するとしている。
最新の指標は、堅調な国内支出と輸出の増加による経済活動の持続的な力強さを示していると分析した。
総合インフレ率とコアインフレ率は予想の範囲内にとどまり、今年は3%を超えないとした。
マレーシア政府は6月に軽油への補助金を一部廃止し、さらなる改革を進めようとしている。中銀はインフレ見通しについて、政府の政策の影響を受けると指摘した。
「インフレ上昇リスクは、国内の補助金や価格統制に関する政策がより広範な価格動向にどの程度波及するかや、世界の商品(コモディティー)価格、金融市場の動向に左右される」との見方を示した。
通貨マレーシアリンギは中銀の発表後、ほぼ変わらずだった。
リンギは2月に記録した26年ぶり安値から急ピッチで回復。対ドルで今年6%値上がりしている。中銀は米国など主要国の金利低下見通しが背景だとの認識を示した。
キャピタル・エコノミクスは、上半期の経済成長は強かったが、補助金廃止でインフレに対する懸念が高まると指摘。来年末まで政策金利が据え置かれるとの見方を示した。
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