カナダ、中国製EVに100%の関税 欧米と協調
カナダのトルドー首相(写真)は26日、中国から輸入する電気自動車(EV)に対し100%の関税を課すと発表した。12日撮影(2024年 ロイター/Cole Burston)
[オタワ 26日 ロイター] - カナダのトルドー首相は26日、中国から輸入する電気自動車(EV)に対し100%の関税を課すと発表した。米国や欧州連合(EU)の動きに足並みをそろえる。中国製の鉄鋼とアルミニウムについても25%の関税を課す方針を示した。
トルドー首相は記者団に対し「中国が同じルールで競争していないと、皆分かっているだろう」とし、「重要なのは、われわれが世界の他諸国と歩調を合わせ行動しているということだ」と語った。
米電気自動車(EV)大手テスラにより低い関税が適用されるかどうかについては言明しなかった。これを受け、テスラの株価は午後の取引で3%以上下落した。
モーニングスターの株式ストラテジスト、セス・ゴールドスタイン氏はテスラの株価下落について「市場は関税に反応している」と指摘。「テスラがコストの高い米国の生産拠点からカナダに車両を輸出しなければならなくなった場合の利益への影響を推し量っている可能性が高い」と述べた。
中国製EVを巡り、EUの執行機関である欧州委員会は、7月から最大38.1%の追加関税を課す暫定措置を発表。バイデン米大統領も5月、EVを含む中国からの輸入品に対する関税を大幅に引き上げると発表した。