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米フォード、EV戦略見直し 3列シート全電動SUV投入中止

2024年08月22日(木)01時33分

米自動車大手フォード・モーターは21日、電気自動車(EV)戦略を見直し、3列シートの全電動スポーツ多目的車(SUV)の投入を中止すると発表した。2023年9月撮影(2024年 ロイター/Carl Recine)

[デトロイト 21日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーターは21日、電気自動車(EV)戦略を見直し、3列シートの全電動スポーツ多目的車(SUV)の投入を中止すると発表した。次世代ピックアップトラックの発売も延期する。コスト削減とEV車販売失速への対応が狙い。

3列シートの電動SUV計画の撤回に伴い、最大19億ドルの費用を計上する可能性がある。また今回の見直しで、EV向けの年間設備投資の比率は従来の40%から30%程度に低下する見通し。

ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は、EV車への需要停滞に対する主な解決策の1つは生産コストの圧縮とし、手頃な価格のEV向けアーキテクチャを開発する専門チームにフォードの将来を託していると述べた。この新技術をベースとするミッドサイズの電動ピックアップを2027年に投入する見通しという。

フォードは、今年はEV事業で最大55億ドルの損失を見込んでいた。

EVの価格や充電インフラに関する懸念から、消費者がEV車への買い替えに慎重となる中、自動車メーカー各社は短期的にハイブリッド車の生産に軸足を移している。CFRAリサーチのアナリスト、ギャレット・ネルソン氏はフォードのEV戦略見直しについて、「米国のハイブリッド車市場は全電動車市場よりも規模が大きく、成長も速いため、消費者の需要に応えた内容」という見方を示した。

ロイター
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