ニュース速報
ビジネス

UBSアセット、社債の運用縮小 米選挙などリスク警戒

2024年09月12日(木)20時21分

UBSアセット・マネジメントのシニア・ファンド・マネジャーは、グローバル・ポートフォリオの社債を売却していると述べた。チューリヒで昨年3月撮影。(2024年 ロイター/Denis Balibouse/File Photo)

[ロンドン 12日 ロイター] - UBSアセット・マネジメントのシニア・ファンド・マネジャーは、グローバル・ポートフォリオの社債を売却していると述べた。社債はこの2年、堅調な動きをしているが、景気減速や11月の米大統領選挙に関連してボラティリティが上昇し、リターンが帳消しになることを懸念している。

ICE・BofA米社債指数は2年で14%上昇。国債との利回り差、いわゆる信用スプレッドは2022年初頭以来の小ささに縮小した。

UBSアセット・マネジメントの英国債券部門責任者ジョナサン・グレゴリー氏は11日、スプレッドが小さいということは、投資家が歴史的に不安定な資産クラスを保有するリスクに対して十分な対価を得ていないことを意味すると指摘。

「クレジット市場のプライシングは完璧に近いものの、軌道を逸脱させる要因はいくらでもある」と述べた。

「米国の景気後退リスクが高まれば、信用スプレッドはアンダーパフォームする」と述べ、景気後退は基本シナリオではないとしながらも、米大統領選の不透明感は警戒すべき要因とした。

グレゴリー氏は、約300億ドルのグローバル・ファンドの運用を統括している。市場環境が良好だが、米欧の投資適格債やハイイールド債などを売却しているという。

「どんなクレジットも保有するなとは言わない。警戒すべきだということだ」と述べた。

同氏は期間が短めの政府債を選好。「国債市場は他の市場が不安定になった場合、良いインカムや安全を提供してくれる」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏鉱工業生産、11月は前月比+0.2%・前年

ビジネス

独GDP、第4四半期速報は0.1%減 年間は2年連

ワールド

インドネシア中銀、0.25%利下げ 成長支援へ予想

ワールド

韓国大統領、取り調べで沈黙守る 録画も拒否=捜査当
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン」がSNSで大反響...ヘンリー王子の「大惨敗ぶり」が際立つ結果に
  • 4
    「日本は中国より悪」──米クリフス、同業とUSスチ…
  • 5
    ド派手な激突シーンが話題に...ロシアの偵察ドローン…
  • 6
    大麻は脳にどのような影響を及ぼすのか...? 高濃度の…
  • 7
    日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で…
  • 8
    ロシア軍高官の車を、ウクライナ自爆ドローンが急襲.…
  • 9
    TikTokに代わりアメリカで1位に躍り出たアプリ「レ…
  • 10
    中国自動車、ガソリン車は大幅減なのにEV販売は4割増…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 6
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 7
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「…
  • 8
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 9
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 10
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中