ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル下落、FRB議長は利下げに慎重姿勢 米CPIに注目

2024年07月11日(木)06時07分

ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は10日の議会証言で、利下げ時期は近づいているものの、インフレのさらなる鈍化を確認したという見解を改めて示した。2022年4月撮影(2024年 ロイター/Maxim Shemetov)

[ニューヨーク 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は10日の議会証言で、利下げ時期は近づいているものの、インフレのさらなる鈍化を確認したという見解を改めて示した。

また、11日発表の米消費者物価指数(CPI)が注目されている。

パウエルFRB議長は下院金融サービス委員会で証言し、「インフレ率の低下にある程度の自信はあるが、2%までの持続的な低下に十分自信があると言える準備はできていない」と述べた。

コーペイのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「パウエル議長は比較的慎重なアプローチを取った」と指摘。同時に「労働市場はもはやFRBがこれまで対抗してきたインフレ圧力に寄与していないという考えは、利上げの可能性をさらに後退させ、9月の利下げをより確実にする上で役立つだろう」と述べた。

CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月までに利下げが実施される確率を73%と織り込んでおり、12月までに2回目の追加利下げが行われる確率も高いと予想している。

取引終盤、主要通貨に対するドル指数は0.07%安の105.05。

ユーロは0.1%高の1.0823ドル。投資家らはフランスが総選挙を受け宙づり議会(ハング・パーラメント)となったことを消化しつつある。

ドル/円は0.29%高の161.77円。先週付けた38年ぶりの高値となる161.96円に迫っている。

日銀が9日に開催した銀行グループを対象とした債券市場参加者会合では、2年後の国債買い入れ額として月3兆円程度が望ましいとの意見が多数あったことが複数の関係者の話で明らかになった。

ポンドは0.48%高の1.2842ドル。一時、6月12日以来の高値となる1.2847ドルを付ける場面もあった。

イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は10日、同中銀は利下げに近づいているが、サービス価格の上昇と賃金の伸びは依然として強いとの見解を示した。

ニュージーランドドルは対ドルで0.75%安の0.6077米ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.57%安の5万7584ドル。

ドル/円 NY終値 161.67/161.70

始値 161.53

高値 161.82

安値 161.43

ユーロ/ドル NY終値 1.0830/1.0831

始値 1.0820

高値 1.0830

安値 1.0818

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トルコ中銀2.5%利下げ、主要金利47.5% 「イ

ビジネス

米新規失業保険申請は1000件減の21.9万件、1

ワールド

イスラエル、イエメンのフーシ派関連施設を攻撃 空港

ワールド

トランプ氏、駐パナマ大使を選出 運河巡り管理権の奪
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 2
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3個分の軍艦島での「荒くれた心身を癒す」スナックに遊郭も
  • 3
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部の燃料施設で「大爆発」 ウクライナが「大規模ドローン攻撃」展開
  • 4
    「とても残念」な日本...クリスマスツリーに「星」を…
  • 5
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 6
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 7
    日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落
  • 8
    滑走路でロシアの戦闘機「Su-30」が大炎上...走り去…
  • 9
    世界がまだ知らない注目の中国軍人・張又俠...粛清を…
  • 10
    韓国Z世代の人気ラッパー、イ・ヨンジが語った「Small …
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 5
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 6
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 7
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 8
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山…
  • 9
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 10
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中