NY外為市場=ドル下落、FRB議長は利下げに慎重姿勢 米CPIに注目
ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は10日の議会証言で、利下げ時期は近づいているものの、インフレのさらなる鈍化を確認したという見解を改めて示した。2022年4月撮影(2024年 ロイター/Maxim Shemetov)
[ニューヨーク 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は10日の議会証言で、利下げ時期は近づいているものの、インフレのさらなる鈍化を確認したという見解を改めて示した。
また、11日発表の米消費者物価指数(CPI)が注目されている。
パウエルFRB議長は下院金融サービス委員会で証言し、「インフレ率の低下にある程度の自信はあるが、2%までの持続的な低下に十分自信があると言える準備はできていない」と述べた。
コーペイのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「パウエル議長は比較的慎重なアプローチを取った」と指摘。同時に「労働市場はもはやFRBがこれまで対抗してきたインフレ圧力に寄与していないという考えは、利上げの可能性をさらに後退させ、9月の利下げをより確実にする上で役立つだろう」と述べた。
CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月までに利下げが実施される確率を73%と織り込んでおり、12月までに2回目の追加利下げが行われる確率も高いと予想している。
取引終盤、主要通貨に対するドル指数は0.07%安の105.05。
ユーロは0.1%高の1.0823ドル。投資家らはフランスが総選挙を受け宙づり議会(ハング・パーラメント)となったことを消化しつつある。
ドル/円は0.29%高の161.77円。先週付けた38年ぶりの高値となる161.96円に迫っている。
日銀が9日に開催した銀行グループを対象とした債券市場参加者会合では、2年後の国債買い入れ額として月3兆円程度が望ましいとの意見が多数あったことが複数の関係者の話で明らかになった。
ポンドは0.48%高の1.2842ドル。一時、6月12日以来の高値となる1.2847ドルを付ける場面もあった。
イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は10日、同中銀は利下げに近づいているが、サービス価格の上昇と賃金の伸びは依然として強いとの見解を示した。
ニュージーランドドルは対ドルで0.75%安の0.6077米ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.57%安の5万7584ドル。
ドル/円 NY終値 161.67/161.70
始値 161.53
高値 161.82
安値 161.43
ユーロ/ドル NY終値 1.0830/1.0831
始値 1.0820
高値 1.0830
安値 1.0818
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