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NY外為市場=ドル/円38年ぶり高値、米債利回り上昇で

2024年07月02日(火)06時04分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドル/円が38年ぶりの高値を更新した。米長期債利回りの急上昇を受けた。2010年9月撮影(2024年 ロイター/Yuriko Nakao)

Gertrude Chavez-Dreyfuss

[ニューヨーク 1日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル/円が38年ぶりの高値を更新した。米長期債利回りの急上昇を受けた。市場では引き続き日本当局による介入が警戒されている。

日本の2024年1-3月期の国内総生産(GDP)成長率が実質年率換算で2次速報のマイナス1.8%からマイナス2.9%に、前期比ではマイナス0.5%から同0.7%に下方修正されたことも円売りにつながった。

一方、ユーロは上昇。6月30日に行われたフランス国民議会(下院、577議席)総選挙の第1回投票はマリーヌ・ルペン氏の極右政党「国民連合(RN)」が得票率でトップとなった。7月7日の決選投票に向け、左派連合と与党連合は、現実味を帯びる右派政権誕生の阻止に動き出した。

午後の取引で、ドル/円は161.72円まで上昇し、1986年以来の高値を付けた。終盤は0.4%高の161.48円。円は年初来で12%超下落している。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「(日本当局による)介入が危うい状況にあることは誰もが知っている。円安は米債利回りの上昇と日本当局の利上げの遅さに関係していることも分かっている。そのため日本当局が介入したとしても、市場は介入をドル買いの好機とみなすだろう」と述べた。

ユーロ/円は173.68円と32年ぶりの高値を付けた。

ユーロ/ドルは0.2%高の1.0736ドル。

ドル指数は0.1%高の105.84。

ポンド/ドルは横ばいの1.2643ドル。豪ドル/米ドルは0.2%安の0.6654米ドル。

米供給管理協会(ISM)が1日に発表した6月の製造業景気指数は48.5と、5月の48.7から低下し、拡大・縮小の分岐点となる50を3カ月連続で下回った。これを受け、ドルは一時下落した。

ドル/円 NY終値 161.45/161.48

始値 161.12

高値 161.73

安値 161.06

ユーロ/ドル NY終値 1.0738/1.0742

始値 1.0747

高値 1.0769

安値 1.0721

ロイター
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