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英BP、脱化石燃料路線を修正 収益重視で低炭素事業投資減速

2024年06月27日(木)16時54分

 6月27日、英エネルギー大手BPの新最高経営責任者(CEO)、マレー・オーキンクロス氏が、前任者の脱化石燃料路線を転換している。写真はBPのロゴ。昨年7月、カナダ・バンクーバーで撮影(2024年 ロイター/Chris Helgren)

Ron Bousso

[ロンドン 27日 ロイター] - 英エネルギー大手BPの新最高経営責任者(CEO)、マレー・オーキンクロス氏が、前任者の脱化石燃料路線を転換している。石油・ガス事業に再び重点を置き、採用を凍結、新たな洋上風力発電プロジェクトを一時停止したことが関係者の話で分かった。背景には、エネルギー移行戦略に対する投資家の不満、株価低迷がある。

1月に就任したオーキンクロスCEOは、収益を生むまで何年もかかる大型の低炭素プロジェクトへの投資を減速させる方針。

関係者によると、新たな自然エネルギーの事業機会の特定を担っていた社員数十人は、英独での洋上風力発電など進行中のプロジェクトに配置転換された。

オーキンクロスCEOとケイト・トムソン最高財務責任者(CFO)は、メキシコ湾や、すでに大々的に事業を行っている米国のシェール盆地を中心に新たな石油・ガス資産への投資、買収を優先させている。

バイオ燃料や短期間でリターンを得られる低炭素事業への投資も検討する。BPは最近、穀物商社ブンゲと折半出資のブラジル砂糖・エタノール企業のブンゲの持ち分を買い取ることで合意した。

具体的な目標は示されていないが、全社的に採用を凍結したという。

BPはロイターに、オーキンクロスCEOが「よりシンプル、より焦点を絞った、より価値の高い企業となるため」6つの優先事項を導入したとし、それの達成に向けて対応していると説明した。

BPは、メジャーと呼ばれるエネルギー大手で唯一、石油・ガスの生産量削減目標を掲げている。2023年2月、BPは2019─30年に石油・ガス生産量を40%削減するという目標を25%に引き下げた。

ロイター
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