米大手行、厳しい情勢下でも十分な自己資本保有 FRB健全性審査
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米連邦準備理事会(FRB、写真)が6月26日に公表した2024年の銀行ストレステスト(健全性審査)で、対象となった大手行が厳しい経済情勢や市場の混乱に耐えられるだけの十分な自己資本を保有していることが分かった。2015年12月、ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Kevin Lamarque)
Pete Schroeder Nupur Anand
[ワシントン 26日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が26日に公表した2024年の銀行ストレステスト(健全性審査)で、対象となった大手行が厳しい経済情勢や市場の混乱に耐えられるだけの十分な自己資本を保有していることが分かった。
ただ、よりリスクの高いポートフォリオを反映し、想定される損失が拡大することも明らかになった。
ストレステストでは、大手31行が失業率の急上昇、市場の激しい変動、住宅・商業用住宅ローン市場の落ち込みに直面しても、融資を継続するのに十分な資本を維持できることが判明。FRBは各行の優良資本水準が最も低い場合で9.9%まで低下すると試算したが、規制の最低水準の2倍以上に相当する。
FRBが比較的健全と判断したことで、各行は今後、自社株買いや配当を含む資本計画の発表が可能になる見通し。FRB当局者は、28日の金融市場の取引終了後に資本計画を発表できるとの見通しを示した。