ニュース速報
ビジネス

再送-NY外為市場=円、対ドルで38年ぶり安値 160円台後半 介入警戒高まる

2024年06月27日(木)06時02分

ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで一時160円台後半まで下落し、約38年ぶりの安値に沈んだ。2023年3月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

(見出しを修正します)

[ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで一時160円台後半まで下落し、約38年ぶりの安値に沈んだ。市場では政府・日銀による円買い・ドル売り介入への警戒感が一層高まっている。

終盤の取引で、ドルは対円で0.7%高の160.697円。一時、1986年12月以来の高値となる160.82円まで上昇した。年初来で、ドルは対円で約14%上昇している。     

ユーロも対円で急騰し、取引終盤で0.3%高の1ユーロ=171.625円。一時、1992年9月以来の高値となる171.79円まで上昇した。

主要通貨に対するドル指数は0.4%高の106.05。

UBS(ニューヨーク)のFXストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「為替介入は一般的に市場の動きを鈍らせる傾向があるが、根本的な金融政策スタンスに大きな変化がない限り、市場の方向性を大きく逆転させることは難しい」と指摘。ドル/円相場については、日銀がより積極的に利上げするか、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動かない限り、大幅な反転が見られるかどうかは不明だとしつつも、「介入によってドル円の上昇が制限される可能性は確実にある」と述べた。

神田真人財務官は26日、足元の為替相場について「最近の急速な円安の進行に関しては深刻な懸念を有しており、高い警戒感をもって市場の動向を注視している」と言及。最近の動きについて「方向としては必ずしも円安をジャスティファイ(正当化)するものではない」との認識を示した。

この日発表された5月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比11.3%減の61万9000戸と、昨年11月以来の低水準となった。

次の材料として、市場では28日に発表される個人消費支出(PCE)価格指数に注目が集まる。

ユーロ/ドルは、0.3%安の1.0679ドル。欧州中央銀行(ECB)の政策担当者が、年内の追加利下げの可能性を示唆したことが材料視された。

豪ドル/米ドルは0.1%高の0.6655米ドル。オーストラリア統計局が26日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.0%上昇と4月の3.6%上昇から加速し、半年ぶりの高い伸びとなった。

英ポンドは対ドルで0.5%安の1.2627ドル。

中国人民元は対ドルで7.2667元。一時、7.2671元と、7カ月ぶりの安値を付けた。     

ドル/円 NY午後4時 160.78/160.81

始値 160.28

高値 160.85

安値 160.03

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0679/1.0683

始値 1.0683

高値 1.0695

安値 1.0667

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:中国「白酒」が西側進出へ、メーカーは販売

ワールド

アングル:300%インフレのアルゼンチン、「主食」

ビジネス

アングル:FRB当局者、インフレ鈍化に安堵 利下げ

ビジネス

NY外為市場=ドル小幅安、PCEデータ受け
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:小池百合子の最終章
特集:小池百合子の最終章
2024年7月 2日号(6/25発売)

「大衆の敵」をつくり出し「ワンフレーズ」で局面を変える小池百合子の力の源泉と日和見政治の限界

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着たのか?...「お呼ばれドレス」5選
  • 3
    「地球温暖化を最も恐れているのは中国国民」と欧州機関の意識調査で明らかに...その3つの理由とは?
  • 4
    女性判事がナイトクラブで大暴れ! 胸が見えてもお構…
  • 5
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セク…
  • 6
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 7
    ロシアの人工衛星が軌道上で分解...多数の「宇宙ごみ…
  • 8
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 9
    あまりの激しさで上半身があらわになる女性も...スー…
  • 10
    「死刑囚だけど、会いたいから行ってるだけ」和歌山…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 3
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セクハラ疑惑で3年間資格停止に反論「恋人同士だった」
  • 4
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 5
    「大丈夫」...アン王女の容態について、夫ローレンス…
  • 6
    衛星画像で発見された米海軍の極秘潜水艇「マンタレ…
  • 7
    貨物コンテナを蜂の巣のように改造した自爆ドローン…
  • 8
    ロシア軍部隊を引き裂く無差別兵器...米軍供与のハイ…
  • 9
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 10
    8人負傷のフィリピン兵、1人が「親指失う」けが...南…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 5
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 6
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 7
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 8
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…
  • 9
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 10
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中