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ファイザーの24年売上・利益見通しが市場予想届かず、コロナワクチン低調

2023年12月14日(木)08時17分

 12月13日、米製薬大手ファイザーが発表した来年の売上高と利益の見通しは、いずれもアナリスト予想に届かなかった。2022年撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

Leroy Leo

[13日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーが13日発表した来年の売上高と利益の見通しは、いずれもアナリスト予想に届かなかった。新型コロナウイルスワクチンの売上高がさらに下振れすることが影響している。

株価は終値で6.7%下げた。

最新見通しによると、来年の売上高は585億―615億ドル、調整後1株利益は2.05―2.25ドル。LSEGがまとめたアナリスト予想はそれぞれ631億7000万ドルと3.16ドルだった。

新型コロナウイルスワクチン・治療薬の売上高は昨年がピークで570億ドルに達したが、来年は80億ドルまで落ち込む見通しだ。これはアナリスト予想の130億ドルを下回り、同社が示した今年見込みの125億ドルから一段と目減りする形だ。

アルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は投資家との電話会議で「われわれは保守的でありたい。信頼されたいため、(再び)不確実性を生み出したくない。残念ながら今年は不確実性をもたらした」と語った。

背景には新型コロナウイルスに対する警戒感が薄れ、ワクチン接種率が低下していることがある。

こうした中で同社は人員と経費の削減措置を打ち出すことも強いられ、それによって来年末までに少なくとも40億ドルを節約できるという。

同社はアンジェラ・フワン最高商業責任者が退任することと、がん関連以外の商業事業を米国部門と国際部門に切り分ける組織改革も明らかにした。

ロイター
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