全部がプーチンのせいではない、2023年の世界を待つ「5つの危機」とは?
■世界の食料供給の混乱
プーチンの戦争は、今年も世界の食料供給を混乱させ続けるだろう。ウクライナは有力な穀物輸出大国(世界の小麦輸出の10%を占めていた)だったが、戦争が始まって以降、その穀物輸出は60%も落ち込んだ。
それにより世界の食料供給が減少し、49カ国の4900万人が飢餓の危機に瀕している。世界食糧計画(WFP)は、現在の状況を現代史上最悪の食料危機と呼ぶ。
■地球温暖化
今年、世界が向き合わなくてはならない最大の危機は、プーチンが原因ではない。人間の活動による地球温暖化の悪影響は、今後さらに加速する。
世界の国々が直ちに、温室効果ガスの排出削減に向けた実のある対策を講じない限り、干ばつの増加、降水パターンの変化、大量の環境難民の発生、海水面の上昇など、取り返しのつかない問題が生じる。
この点では専門家の見方が一致しているが、昨年も各国政府は温暖化対策で合意に達することができなかった。
ウクライナ戦争をきっかけに、「脱化石燃料」の流れが加速しているものの、今年も人類は過剰な量の温室効果ガスを大気中に吐き出し続けるだろう。

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