- HOME
- コラム
- 現代ニホン主義の精神史的状況
- ドラマ『新聞記者』で感じる日本政治へのストレス
ドラマ『新聞記者』で感じる日本政治へのストレス
Netflixは、いつでもどこでも番組を視聴できることは利点だが、配信の特性で、これまで森友問題に無関心だったような本当に見てほしい不特定多数に届けるには地上波の番組に劣る。地上波では、『新聞記者』ほど直接的ではないものの、テレビ朝日の『相棒』シリーズが、スペシャル番組を中心に政治的な問題を扱ってきた。しかしいずれも一過性の話題で終わっている。ドラマでは不正を行ったものは罰を受けるが、現実では一向にその気配がない。『新聞記者』もそのような位置付けの作品になってしまうのではないだろうか。
とはいえこの作品をきっかけに、さらにブラッシュアップして、日本でも質の高い政治ドラマがつくられるようになるのは文化としては良いことだろう。また現実でも、森友問題はまだ終わっておらず、当事者たちは諦めずに真実の追求を続けていることも強調しておきたいと思う。ドラマは所詮フィクションであり、フィクションで溜飲を下げることによって満足していてはいけないのだ。
「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令 2024.04.23
『オッペンハイマー』:被爆者イメージと向き合えなかった「加害者」 2024.04.11
日本で車椅子利用者バッシングや悪質クレーマー呼ばわりがなくならない理由 2024.03.27
在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動 2024.02.27
【能登半島地震】正義ぶった自粛警察が災害救助の足を引っ張る 2024.02.01
男たちが立ち上がる『ゴジラ-1.0』のご都合主義 2023.11.30
自民党はなぜ杉田水脈議員の暴走を止めないのか 2023.11.23