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ドラマ『新聞記者』で感じる日本政治へのストレス
Netflixは、いつでもどこでも番組を視聴できることは利点だが、配信の特性で、これまで森友問題に無関心だったような本当に見てほしい不特定多数に届けるには地上波の番組に劣る。地上波では、『新聞記者』ほど直接的ではないものの、テレビ朝日の『相棒』シリーズが、スペシャル番組を中心に政治的な問題を扱ってきた。しかしいずれも一過性の話題で終わっている。ドラマでは不正を行ったものは罰を受けるが、現実では一向にその気配がない。『新聞記者』もそのような位置付けの作品になってしまうのではないだろうか。
とはいえこの作品をきっかけに、さらにブラッシュアップして、日本でも質の高い政治ドラマがつくられるようになるのは文化としては良いことだろう。また現実でも、森友問題はまだ終わっておらず、当事者たちは諦めずに真実の追求を続けていることも強調しておきたいと思う。ドラマは所詮フィクションであり、フィクションで溜飲を下げることによって満足していてはいけないのだ。
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