コラム

過去30年、日本で株価が上昇したのはオーナー系企業だった(為末大×藤野英人)

2021年12月23日(木)19時20分

身体能力がものを言う短距離とは違い、400mハードルは技術面の要素も大きいと踏んだ。その後の活躍は周知の通り。結果的に自分に合った競技を選択することができた。

日本では競技を先に選ぶ人が多いが、それよりも向き・不向きのほうが勝つためには重要だと為末氏は言う。向いている競技を選ぶ、つまり「勝ち筋」が見える人と見えない人では何か違うのか。

藤野氏は、それを「自分や周りを客観視できる目」、つまり「メタ認知力」だと指摘。これは訓練である程度は養うことはできるが、持って生まれた力も大きいようだ。

「成功するかしないかはメタ認知力にかかっていると言ってもいい。逆に言えば、勝ち筋が見えた段階で、その競技や仕事は自分に向いているということだ」

株の世界も、まさに勝つか負けるかのゲーム。勝ち筋が見えたら、おのずと戦い方や己の高め方が見えてくるはずだ。

※「お金のまなびば!」は、藤野氏とお金や投資、経済について学んでいくYouTubeチャンネル。今回はその動画「【藤野英人×為末大】どんな人でも成功する勝ち筋の見つけ方」から、エッセンスをほんの一部、記事にまとめた。

構成・酒井理恵

●YouTubeチャンネル「お金のまなびば!」

プロフィール

藤野英人

レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長、CIO(最高投資責任者)
1966年富山県生まれ。国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資啓発活動にも注力しており、東京理科大学MOT上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師、日本取引所グループ(JPX)アカデミーフェロー、一般社団法人投資信託協会理事を務める。主な著書に『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『さらば、GG資本主義――投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)など。

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